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5/2  ステロイドの選び方①



こんにちは!

小児科の東(あずま)です。


今週はGWです。

みなさん、いかがお過ごしですか?

足立医療センター小児科では、GW期間中は各1回ずつ当直としています。

当直でない時に呼ばれる事がないので、遊んだり出かけたりが可能ですよー!

オンオフがはっきりしているのが当科のメリットです☆

GWの当直予定は、もちろん3月中に出しています。

前々から予定を立てられるのが良いですね(≧▽≦)


ブログでは抄読会の紹介をしていこうと思っているのですが、今週の水曜はGWで抄読会が無いのでワンポイントレッスンを書こうと思います。


タイトルは、「ステロイドの使い方」

学生の方はもちろん、初期研修の方でも意外と曖昧に使っているのがステロイドです。

でも、ポイントを押さえれば結構簡単に理解できます。

ポイントは3点。


①ステロイドの力価

②ステロイドの半減期(作用時間)

③鉱質コルチコイドの含有量


この3点を抑えると、理解しやすくなります。

説明の前によく見る表を載せますね!



見るだけで嫌になる、いつも出てくる表です!


気を取り直して、まずは①のステロイドの力価

ステロイドを使う最も大きな目的は「抗炎症効果」です。

抗炎症効果は「糖質コルチコイド」の作用ですね!!


うん!習ったことがあるけど忘れてた(笑)


基本はコルチゾール(ヒドロコルチゾン)を基準に考えます。

あ、ヒドロコルチゾンって、ソルコーテフのことですよ!


ヒドロコルチゾンに比べてメチルプレドニゾロン(ソルメドロールのこと!)は力価が5倍です。

喘息のガイドラインを見てみます。




ヒドロコルチゾンは、メチルプレドニゾロンの5倍の量になっていますよね?

ころは、メチルプレドニゾロンの1/5の力価しかないので、同じ効果を期待するには5倍必要であるためです。


だから、力価によって投与量が変わってくるのですね!


次に、②半減期です。

みなさん、救急外来でアナフィラキシーやショックの患者を見た時には、作用時間が早い方が良いと思いますか?遅い方が良いと思いますか?


当然早い方が良いですね!

とすると、半減期が一番短いステロイドを選びましょう。

つまり・・・ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ)ですね!

そのため、救急外来ではソルコーテフを使用することが圧倒的に多いんです(#^^#)


最後に、③鉱質コルチコイド作用です。

鉱質コルチコイドはNa貯留によって、血管内の水分量を増加させますよね!

もし、ショックの患者が来た際には、血管内の水分量を増やして血圧を上げた方が良いですね。

鉱質コルチコイド作用が強いのは??

そう、ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ)です!


つまり、ショックの時には、作用時間が早くて、血圧上昇作用のあるソルコーテフがベストです。

こうやって理論的に考えると理解しやすいと思います。


一方、入院中の喘息の患者ではステロイドの定期投与を行いますが、定期投与には鉱質コルチコイド作用は不要です。

そのため、鉱質コルチコイド作用が少ないステロイドを選択します。

一般的なのはメチルプレドニゾロン(ソルメドロール)です。


ステロイドパルス(大量)療法を行う際にも当然、鉱質コルチコイド作用が少ないステロイドを使用するので、メチルプレドニゾロン(ソルメドロール)を使うのが一般的です。


あと、よく使うステロイドは限られています。


・ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ)

・プレドニゾロン(プレドニン)

・メチルプレドニゾロン(ソルメドロール)

・デキサメタゾン(デカドロン)


これくらいかな?

この辺りを押さえると理解しやすくなりますよ!


次の機会があれば、外用のステロイドの説明をしたいと思います☆

読んで頂いて有難うございました!


*NBAのプレーオフが楽しくて仕方ないです。

八村のレイカーズ、頑張れ!!




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