こんにちは!
小児科の東(あずま)です。
今週はGWです。
みなさん、いかがお過ごしですか?
足立医療センター小児科では、GW期間中は各1回ずつ当直としています。
当直でない時に呼ばれる事がないので、遊んだり出かけたりが可能ですよー!
オンオフがはっきりしているのが当科のメリットです☆
GWの当直予定は、もちろん3月中に出しています。
前々から予定を立てられるのが良いですね(≧▽≦)
ブログでは抄読会の紹介をしていこうと思っているのですが、今週の水曜はGWで抄読会が無いのでワンポイントレッスンを書こうと思います。
タイトルは、「ステロイドの使い方」
学生の方はもちろん、初期研修の方でも意外と曖昧に使っているのがステロイドです。
でも、ポイントを押さえれば結構簡単に理解できます。
ポイントは3点。
①ステロイドの力価
②ステロイドの半減期(作用時間)
③鉱質コルチコイドの含有量
この3点を抑えると、理解しやすくなります。
説明の前によく見る表を載せますね!
見るだけで嫌になる、いつも出てくる表です!
気を取り直して、まずは①のステロイドの力価。
ステロイドを使う最も大きな目的は「抗炎症効果」です。
抗炎症効果は「糖質コルチコイド」の作用ですね!!
うん!習ったことがあるけど忘れてた(笑)
基本はコルチゾール(ヒドロコルチゾン)を基準に考えます。
あ、ヒドロコルチゾンって、ソルコーテフのことですよ!
ヒドロコルチゾンに比べてメチルプレドニゾロン(ソルメドロールのこと!)は力価が5倍です。
喘息のガイドラインを見てみます。
ヒドロコルチゾンは、メチルプレドニゾロンの5倍の量になっていますよね?
ころは、メチルプレドニゾロンの1/5の力価しかないので、同じ効果を期待するには5倍必要であるためです。
だから、力価によって投与量が変わってくるのですね!
次に、②半減期です。
みなさん、救急外来でアナフィラキシーやショックの患者を見た時には、作用時間が早い方が良いと思いますか?遅い方が良いと思いますか?
当然早い方が良いですね!
とすると、半減期が一番短いステロイドを選びましょう。
つまり・・・ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ)ですね!
そのため、救急外来ではソルコーテフを使用することが圧倒的に多いんです(#^^#)
最後に、③鉱質コルチコイド作用です。
鉱質コルチコイドはNa貯留によって、血管内の水分量を増加させますよね!
もし、ショックの患者が来た際には、血管内の水分量を増やして血圧を上げた方が良いですね。
鉱質コルチコイド作用が強いのは??
そう、ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ)です!
つまり、ショックの時には、作用時間が早くて、血圧上昇作用のあるソルコーテフがベストです。
こうやって理論的に考えると理解しやすいと思います。
一方、入院中の喘息の患者ではステロイドの定期投与を行いますが、定期投与には鉱質コルチコイド作用は不要です。
そのため、鉱質コルチコイド作用が少ないステロイドを選択します。
一般的なのはメチルプレドニゾロン(ソルメドロール)です。
ステロイドパルス(大量)療法を行う際にも当然、鉱質コルチコイド作用が少ないステロイドを使用するので、メチルプレドニゾロン(ソルメドロール)を使うのが一般的です。
あと、よく使うステロイドは限られています。
・ヒドロコルチゾン(ソルコーテフ)
・プレドニゾロン(プレドニン)
・メチルプレドニゾロン(ソルメドロール)
・デキサメタゾン(デカドロン)
これくらいかな?
この辺りを押さえると理解しやすくなりますよ!
次の機会があれば、外用のステロイドの説明をしたいと思います☆
読んで頂いて有難うございました!
*NBAのプレーオフが楽しくて仕方ないです。
八村のレイカーズ、頑張れ!!
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